ユニコーン企業 日本でユニコーン企業を増やすには?

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ユニコーン企業とは?

ユニコーン企業の条件
・上場していない
・テクノロジー企業
・設立10年以内
・評価額が10億ドル以上

評価額が大きくなることで、デカコーン企業、ヘクトコーン企業と分類されます。

・企業評価額が10憶ドル以上の企業    ユニコーン企業
・企業評価額が100憶ドル以上の企業    デカコーン企業
・企業評価額が1000憶ドル以上の企業   ヘクトコーン企業

ユニコーン企業という言葉が出来た2013年頃は世界で39社。
2022年時点では、約1,400社にのぼっています。

なぜ、ユニコーン企業は増えたのか?

従来は、上場してない企業は銀行から融資を受ける事が一般的でした。
銀行融資は返済義務があり、利息を含む返済です。

銀行側もスタートアップ企業どちらからみても多額の融資を受ける事に不向きでした。
ベンチャーキャピタルの出資は資本として扱われ、返済義務は発生しません。

ベンチャーキャピタルは投資先の上場による利益が目的。
スタートアップ企業は上場を目指し企業の拡大路線を取る必要があるのです。

銀行は、実績をもとに融資の返済が出来る企業かを判断し融資金額を決定。
ベンチャーキャピタルは成長性をもとに判断する為、事業の優位性があれば多額の出資を見込めます。

世界のユニコーン企業数(2021年12月情報)

アメリカが488社、中国170社、インド55社、ドイツ25社、イスラエル21社、フランス20社
カナダ16社、ブラジル15社、シンガポール12社、韓国11社、日本6社。

日本は、他の先進国と比べて少ない事が分かります。

日本のユニコーン企業と将来性のある企業

2024年2月現在の為替で、1506億5500万円以上がユニコーンに該当します。
その時の為替によりますが、5社から9社ほどがその域にある企業です。

企業名・企業評価額主な事業概要
Preferred Networks
3,539億円
機械学習・深層学習など最先端技術の実用化
ADVASA
2,301億円
福利厚生ペイメントサービス「FUKUPE」
GVE
2,245億円
CBDC(中央銀行発行デジタル通貨)プラットフォームの開発
スマートニュース
2,004億円
スマートデバイスに特化したニュースアプリ開発・提供
SmartHR
1,732億円
クラウド人事労務ソフトの開発・提供
TRIPLE-1
1,650億円
半導体システム「KAMIKAZE」の開発・提供
スリーダムアライアンス
1,527億円
革新的なセパレータ(絶縁体)技術を核とした次世代電池の開発
クリーンプラネット
1,457億円
化石燃料や核分裂を使わずに熱源を生成できることを発見
クリーンでやさしいエネルギーを世界にむけて供給する事を目標
Spiber
1,457億円
新世代バイオ素材開発
TBM
1,339億円
プラスチックや紙の代替素材「LIMEX」や資源循環サービスなふぉ
Mobility Technologies
1,244億円
タクシー配車アプリ「GO」など
アストロスケールホールディングス
1,161億円
スペースデブリ除去に関する技術開発
HIROTSUバイオサイエンス
1,042億円
線虫および線虫嗅覚センサーを利用したがん検査
「N-NOSE」の開発・販売
STORES
942億円
商売のDX化を支援するプラットフォーム
「Stores」など
LegalOn Technologies
887億円
AIを活用した契約書レビュー支援サービス
「Legal Force」
ティアフォー
883億円
「Autoware」を活用した自動運転システムの開発
アンドパッド
852億円
施工管理・業務管理システム「ANDPAD」など
ispace
757億円
月面探査プログラム「HAKUTO-R」など
五常・アンド・カンパニー
689億円
貧困層向け小口融資のマイクロファイナンス事業
HIKKY
649億円
世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」の運営
引用元:フォースタートアップス 日本のスタートアップ評価額ランキング(2023年1月)


日本にユニコーン企業が少ない理由

投資額が少ない

2021年スタートアップへの投資額を見ると、アメリカが36兆円。
日本は0.8兆円。約45倍の差があります。
引用元:一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会「日本経済再興のために」

また日本の場合、株を100株からにした事により投資を怖いものだと捉えています。
自分に背負えないリスクでの取引が駄目なだけです。
上場企業ですらアメリカより資金を集めにくい現状があります。

起業する人が少ない

資金を集めにくい事もあり、起業家が少ない現状もあります。
また日本社会が失敗に寛容じゃない事も挑戦する人が出ない事に繋がっています。

事業機会の認識調査でも高い国で70%~90%、低い国でも30%~40%。
この調査でも日本は10.6%と低い数値です。

起業家精神に関する調査 引用元:経済産業省データ

ユニコーン企業を増やす方法は?

投資を勉強する機会を増やす必要性

円でお金を持つという事は、ある意味で日本円に投資しているのと同義です。
投資をすると増やす事も出来ますが、知識なくやれば減ってしまう事もあります。

知識がないから怖いものになってしまうので、投資に興味を持ってもらうレベルには勉強が必要です。

銀行に貯金されている分には、銀行が融資や運用に使っているので意味があります。
しかし、タンス預金のように持っているお金は何にも使われていません。
この額が大きいほど、日本経済を停滞させてしまうのです。

この眠っているお金をどれだけ、上場市場とスタートアップ市場に持っていけるかが重要。
ただし、スタートアップへの投資の判断は難しいのです。

潤沢な資金を得た企業が新事業含めスタートアップへの出資を考える事が現実的。

国や大企業がサポートする仕組みの構築

ファンドを含めて、資金集めから広報、管理までのサポートする仕組みが必要です。
アイデアはあるけど、企業運営のノウハウを持っている人は少ない。

調べれば出てくるかもしれませんが、業務をやりながら情報を集めるのは困難です。

現在は、三井不動産や三菱地所をはじめオープンイノベーションに力をいれています。
この仕組みを多くの企業が賛同していくと、日本でもユニコーンを増やす環境が整っていくはずです。

起業家と技術者が手を組める環境を作ること

新しいアイデアがあったとしても、それを形にしなければ意味がありません。
技術的な内容は難しく、知り合いにエンジニアとしての知見がある人が必要です。

起業家側からすると、どれだけの技術力が必要なのかが分かりにくいのです。
起業に興味がある技術者が集まるコミュニティーがあると、手を組める相手を見つけやすくなります。

在籍している企業も出資できると、人材流出以上のメリットがある可能性もあります。
人材流出を防ぎたい企業側にもメリットがある仕組みを作れるとより活発化していくはずです。
また、起業と組織化を相談できる環境があるとユニコーン企業を増やしていけると思います。


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